生産者

ワインの個性はブドウ品種やテロワールに左右されますが、生産者の哲学も重要な要素です。たとえば、同じボルドー/ポムロールのメルロー主体でも、シャトー・ペトリュスはコンクリートタンクを用い年間約3万本の少量生産。10年以上の長期熟成が前提の緻密で荘厳なクラシックスタイルを追求します。シャトー・ル・パンは新樽のフレンチオーク小樽を用い、年間7,000本前後と超少量生産。5年目くらいから楽しめる果実味あふれる官能的なモダンスタイルが特徴で、両者の味わいは大きく異なります。
メゾン・シャントレーヴ
Maison Chanterêvesは、ブルゴーニュ・サヴィニー・レ・ボーヌを拠点とするマイクロ・ネゴシアン形式の蔵元で 、2010年ヴィンテージから日本人女性醸造家・栗山朋子氏とギヨーム・ボット氏が共同でスタートしました 。栗山氏はドイツ・ガイゼンハイム大学で醸造を学び、ラインガウで経験を積んだ後にブルゴーニュへ移住 。ギヨーム氏はピュリニー・モンラッシェのエティエンヌ・ソゼやサヴィニーのシモン・ビーズといった名門ドメーヌで研鑽を積んだ実力派です 。
ワイン造りは「ネゴシアン・ヴィニフィカトゥール」方式で、ブドウや果汁を仕入れて自社で醸造しつつ 、契約畑にも足を運び栽培から関与するオートクチュール的手法を採用しています 。白ワインは手摘みで収穫され 、破砕・圧搾の後 、自然酵母で発酵 。清澄剤は使わず 、マロラクティック発酵も自然に任せています 。
逸話として、初ヴィンテージの2010年ブルゴーニュ・ピノ・ノワールが、英国の著名評論家ジャンシス・ロビンソン女史により「今週のワイン」として紹介され 、デビュー直後から国際的注目を集めました 。伝統と繊細な醸造哲学を融合させた、新世代ブルゴーニュの旗手です。

市場参考価格は国内オンラインショップのうち品質に気を配っていると思われるショップ約20店舗の毎月月初の最高値を表示しています。

詳細はhttps://www.wine-searcher.com/average-priceをご確認ください。