生産者

ワインの個性はブドウ品種やテロワールに左右されますが、生産者の哲学も重要な要素です。たとえば、同じボルドー/ポムロールのメルロー主体でも、シャトー・ペトリュスはコンクリートタンクを用い年間約3万本の少量生産。10年以上の長期熟成が前提の緻密で荘厳なクラシックスタイルを追求します。シャトー・ル・パンは新樽のフレンチオーク小樽を用い、年間7,000本前後と超少量生産。5年目くらいから楽しめる果実味あふれる官能的なモダンスタイルが特徴で、両者の味わいは大きく異なります。
ルイ・ロデレール
Louis Roedererは、フランス・ランスに拠点を置く独立系のシャンパーニュ・メゾンで、1776年にデュボア・ペール・エ・フィスとして創業されました。1833年にロデレール家が引き継ぎ、現在も家族経営が続いています。マルヌ渓谷に広がる240haを超える自社畑(ドメーヌ率約66%)を所有し、そのうち100ha以上を有機農法およびビオディナミで管理する、シャンパーニュ最大級のサステナブル栽培者です。
醸造の特色は、区画ごとに完熟のタイミングで収穫し、それぞれ別タンクで発酵管理する「パーセル方式」にあります。これにより、テロワールの個性を最大限に活かすことを狙っています。また、レゼルヴ・ワイン(リザーブワイン)を長期オーク樽熟成し、毎年のアッサンブラージュに加えることで安定性と複雑さを維持する、非常に緻密なスタイルを貫いています。
1876年、ロマノフ皇帝アレクサンドル2世のために作られた宮廷専用のシャンパーニュが世界初のプレステージ・キュヴェと言われています。中身が確認できるよう透明で、爆薬を隠せない平底のボトルは「クリスタル」と呼ばれ、1945年までは一般発売されていませんでした。

市場参考価格は国内オンラインショップのうち品質に気を配っていると思われるショップ約20店舗の毎月月初の最高値を表示しています。

詳細はhttps://www.wine-searcher.com/average-priceをご確認ください。