生産者

ワインの個性はブドウ品種やテロワールに左右されますが、生産者の哲学も重要な要素です。たとえば、同じボルドー/ポムロールのメルロー主体でも、シャトー・ペトリュスはコンクリートタンクを用い年間約3万本の少量生産。10年以上の長期熟成が前提の緻密で荘厳なクラシックスタイルを追求します。シャトー・ル・パンは新樽のフレンチオーク小樽を用い、年間7,000本前後と超少量生産。5年目くらいから楽しめる果実味あふれる官能的なモダンスタイルが特徴で、両者の味わいは大きく異なります。
ドメーヌ・モンジャール・ミュニュレ
Domaine Mongeard-Mugneretは、ブルゴーニュのヴォーヌ・ロマネ村に本拠を置く名門で、特級畑グラン・エシェゾーやクロ・ド・ヴージョなどを含む約33haの畑を所有しています。1945年にジャン・モンジャール氏が当主となり、現在は息子ヴァンサン氏が継承。化学肥料を極力使わないリュット・レゾネでブドウを栽培し、収量を抑えて凝縮度の高い果実を得ます。醸造では特級リシュブールを除き完全除梗を基本とし、低温浸漬後に天然酵母で発酵。新樽比率は村名で約30〜40%、特級では最大100%とし、長期熟成に耐える骨格と滑らかさを兼ね備えたワインを造ります。1980年代、海外市場での知名度向上を狙い、ヴァンサン氏が自ら渡米して試飲会を開催。現地のワイン関係者や愛好家から高い評価を受け、同ドメーヌの国際的評価確立の契機となりました。伝統と現代的感覚を融合させた安定感ある造り手です。

市場参考価格は国内オンラインショップのうち品質に気を配っていると思われるショップ約20店舗の毎月月初の最高値を表示しています。

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